2015年3月13日金曜日

「苦しい時こそ成長の時」

卒業シーズンですね。
明日は幼稚園の卒園式。
昨日、娘はお別れするお友だちに手紙を書いていました。

この季節、卒業して進学したり就職していく若者たちの中には
自分の希望に沿わない結果を受け入れなければならない人も
少なからずいるんだろうなと…、
遠い昔を思い出しながら、そんなことを思います。

そして、「たまらなく好きなこと」さえ見つけることができれば、
人生の道筋は自ずと開けていくんじゃないかなと
今、しみじみ思います。

ちなみに、下記のコラムで「2006年、米国スタンフォード大学…」とあるのは
「2005年」の間違いでした。あぁ、恥ずかしい。

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「苦しい時こそ成長の時」(南日本新聞「南点」 平成26年3月14日掲載)

 「人生には、ときにレンガで頭をぶん殴られるようなひどいことも起こる」。2006年、米国スタンフォード大学卒業式のスピーチで、スティーブ・ジョブズ氏は学生たちにそう語りかけた。アップル社を創設し、若くして大成功を収めながら、その直後に自分で作った会社をクビになってしまった彼ならではの実感のこもった言葉だ。

 ジョブズ氏ほどスケールの大きなレンガではなくとも、不運や失敗に頭を小突かれることなんて人生の中には幾度もある。幾度もあるのだ。だからこそ、どうすればその時期を乗り越えられるのかを考えなければならない。ジョブズ氏は先のスピーチで、「将来、点がつながると信じること」、そして「たまらなく好きなことをみつけること」を揚げている。「点」というのは、本来の目的とは無関係に見える知識や技術のことだろう。


 ところで、毎日のように壁にぶつかりながら、日々、その壁を乗り越えていく人たちがいる。赤ちゃんだ。自分の体さえ思うように動かせない彼らは、常に今の自分を越えて新しい自分に到達しなければならない。つかまり立ちができるようになると、よろけたりひっくり返ったりするのも厭わず、自分の限界に挑戦し続ける。見ている方としては危なっかしくてヒヤヒヤするものだが、自分の力で一歩を踏み出したときの彼らの誇らしげな顔は、「もう赤ちゃんじゃない」という自信に満ちているようにも思える。


 赤ちゃんは努力しても無駄だとは思わない。その意欲が継続していけば、人はさまざまな困難にも積極的に取り組んでいけるだろう。失敗や壁にぶつかることは、喜ばしいことではないが、だからといって悲しむべきことでもないのだ。子どもたちにとって大切なのは、失敗しても時間をかけたり努力したりすることで克服できるという経験を積むことだ。そのために「想像力」と「遊び心」を育んでおかなければならない。これらは、人間が苦しい現実に直面したとき、それを越えていく原動力になるのだから。

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